C++の基礎 : 学習の準備
学習の準備
ここでは C++ を学習するための準備を行います。
この C++ チュートリアルでは、ビジュアルな表示を行うプログラムは作成しません。また、プログラムは BREW エミュレータ上でしか動作させません。あくまで C++ 言語の機能について理解することを第一目的とするため、単純なコンソール出力 (BREW のデバッグ出力) だけを行うプログラムを作成します。
SophiaFramework UNIVERSE プロジェクトの作成
最初に、SophiaFramework UNIVERSE 用のプロジェクトを作成します。SophiaFramework AppWizardにより新規プロジェクトを作成します。設定は、
- BREW SDK のバージョンは2.1
- KDDI拡張は使用しない
- GUI フレームワークは使用しない
- SFEVT_APP_START イベントハンドラを生成する
とします。詳しい方法は、HelloWorld チュートリアルを参照してください。
デバッグ出力
この C++ チュートリアルでは、結果を表示するためにデバッグ出力を行います。デバッグ出力には ヘルパー関数の SFXHelper::dbgprintf 関数を使います。この関数の使い方は C 言語の printf 関数と同じです。
実際にこの関数を使ってみましょう。アプリウィザードによりアプリ開始ハンドラのコードが生成されているはずです。
注意:C++ でのコメントは、/* */ 以外に // を使うことができます。// は行末までのコメントを表します。
// アプリ開始ハンドラ Void Cpp::OnAppStart(AEEAppStartPtr environment) { // 未使用変数のワーニングを回避します。 unused(environment); // ここにアプリ開始時の処理を記述します。 // 例:画面に描画を行う。 SFXGraphicsPtr graphics; graphics = SFXGraphics::GetInstance(); if (graphics != null) { graphics->DrawText("Hello World", graphics->GetDeviceRectangle()); graphics->Update(); } return; }
このコードに以下のコードを追加してみてください。
... // ここにアプリ開始時の処理を記述します。 SFXHelper::dbgprintf("Hello from SFXHelper::dbgprintf"); // ←ここに追加 // 例:画面に描画を行う。 ...
プロジェクトをビルドし、BREW エミュレータからアプリケーションを起動してみましょう。BREW エミュレータのメニューから [表示]-[出力ウィンドウ] を選択すると、デバッグ出力を表示することができます。
【注意】SFXHelper::dbgprintf によるデバッグ出力には、長さが 127 バイトまでという制限があります。
準備完了
以上で準備が完了しました。SophiaFramework UNIVERSE を使って C++ のコードを試してみるには、 上のようにアプリ開始ハンドラの中にコードを記述してください。何かを表示するには SFXHelper::dbgprintf() 関数を使用してください。
それでは次章から C++ の機能を学習していきましょう。