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Sophia Cradle IncorporatedPresident Blog : 2005年01月23日

2005 年 01 月 23 日 : 最速のスピードで

京都競馬場へ足を運ばなくなって久しい。ご存知ない方もおられるかと思うが、そう、京都には競馬場もある。以前は競馬場にて、競走馬たちが主役であるレースの風景をよく眺めていた。

競走馬は、レース上の展開における馬群での位置取りの順序によって、逃げ馬、先行馬、差し馬、追い込み馬というような 4 つくらいのタイプに分類される。

2000 メートルのレースであれば、僅か 2 分くらいで終わってしまうほどあっけないものであるが、その中でいろんなことを考えさせられたりすることもある。

初めて競馬のレースを見たときは、何が起こっているのか全く分からなかったが面白かった。それで何回も何回も、飽きもせず繰り返し見ているうちに、いろんなタイプの競走馬がいたり、馬の体調や競馬場のコンディションによって、レースの結果が違ってくることが、次第に理解できるようになった。

面白いなと思ったひとつは、レースで上位に入線する馬、いつも惨敗している馬というのが、大体決まっていることだった。その馬の体つきを見る限り、そんなに大差は見受けられないのだが、それが騎手の腕なのか、調教と呼ばれる訓練が素晴らしいのか、或いはその馬自身の能力なのか、レースが始まる前から結果が概ね予想できてしまうこともある。

そのため、JRA(日本中央競馬会) では馬のレベルに合わせて、レース番組を G1、G2、G3…と細かく分類している。G1というのが最高峰のレース。日本ダービー(東京優駿)とか天皇賞有馬記念という名のレースは G1 という格付けになっている。

僅か 2 分程度の短いレースなのだが、最初からずっと先頭を走ってそのままゴールまで辿り付ける馬もいれば、最後の第 4 コーナーまでは最後方の位置取りだったのにも関わらず、ゴール板を通過した時点では先頭を切っている馬もいる。ずっと先頭のままゴールインする方が稀なケースといってもよい。

競馬のレースというものは、第 3 コーナーから第 4 コーナー、そしてゴールへの道のりのなかで、馬群の大勢が揺らぎ、大きく変化する。最終的に、ゴールをその競走馬の中でも、トップスピードを刻んだ馬が優勝するということになる。

途中までずっと最後方に控えていたとしても、最後の決勝線でトップでそこを駈ければそれでいい。競馬関係者の談話を聞いていると、常勝する競争馬は、馬自身が、どこがゴールかを見極めているかのようなペース配分で走る、という。それは勿論、騎手による配分もあろう。私はその話にとても関心を惹かれた。

人生における、競馬のレースでいうところのゴールはどこなのだろうか?できれば、私は、ゴール板を過ぎる時は、たとえ一瞬であっても、人生における最速のスピードで駈け抜けたいと願っている。

人生は短くもあり長くもある。ソフィア・クレイドルの創業スタッフたちの平均年齢は 23 歳に過ぎない。彼らのゴールもまだであるし会社もそうだ。高齢化社会が進む現代であれば、そのゴールは 50 年後のことなのかもしれない。(会社のゴールそのものは果てしなく遥か永遠の彼方にあると願いたい。)

そのときに、トップでゴールを疾走できるように、長期的な展望や視野を持っていることが何よりも肝心なことではないか、と久しぶりに競馬を見て感じた。

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