2005 年 05 月 31 日 : Core concept -17-
今は全世界の携帯電話利用者にインターネット経由で自社のソフトウェアを配信すること、その一点に集中し、それを具現化するにはどうすればよいのかという視点から常に行動している。
ベンチャーにしては長い歳月を要したが、ネット配信するソフトウェアはまもなく完成する。チーフソフトウェアアーキテクトによれば、1年後にはほぼパーフェクトの状態に仕上がるということだ。
だから、ハイテクベンチャーとして次のステージに登れるか否かはマーケティング次第であると考えている。出来る限りインターネットを駆使して事業を進めることを目標としているので、マーケティングにもインターネットというものに拘りたい。
エレクトリックコマース(EC)というキーワードをよく聴く。言葉だけならいとも簡単で単純明快なのだが、実際に製品やサービスを販売してその対価であるお金を得るという事業は意外に難しい。
その難しさの原因は、ネット上に溢れるようにして存在する玉石混交の情報の多さにあるような気がする。その他大勢の中から、どうやって自らを磨き秀でることができるか?そのための戦略や戦術が全てと言えるかもしれない。
ものごとを突き詰めて考えれば、戦略や戦術を実際に遂行するのはソフィア・クレイドルに所属するスタッフの能力×才能×熱意にある。それ故、如何にしてソフィア・クレイドルという会社全体のベクトルにあった人材にジョインしてもらえるかが全てと言っても良い。
2005年5月はソフィア・クレイドルの製品やサービスをインターネットを介して、最適なマーケティングを具現化してくれそうなプロフェッショナルな人材の発掘に全精力を傾けていた。
その結果、プロフェッショナルなデザイナー、コピーライター、マーケッターにソフィア・クレイドルという組織にジョインしてもらう願いが叶った。
ここ数ヶ月で、ソフィア・クレイドルのホームページはインターネットマーケティングという観点から長足の進歩を遂げるものと思う。とにかく頑張って会社のビジョンを着実に具体化し、かたちあるものにしてゆきたい。
(つづく)
2005 年 05 月 29 日 : Core concept -16-
例えば野球の場合であれば、プロのピッチャーはボールが辿り着くキャッチャーのミットの中心を凝視めて投球する。
ビジネスの場合も同じで最終着地点を具体的にイメージしそれに向かって行動すれば、知らず知らずのうちにその方向に向かって近づいている事実に気付くだろう。
ソフィア・クレイドルの携帯電話向けソフトウェア事業の最終着地点は、全世界の携帯電話利用者にネット経由で自社ソフトウェアを自社のサーバーからダイレクトに配信するビジネスを具現化することである。
会社全体としての首尾一貫したビジョンは、ソフィア・クレイドルに所属するスタッフの尊く貴重な才能や能力、熱意によって創作される製品やサービスが、社会に受け入れられることによって永続して発展を遂げることである。
企業、特にベンチャーと呼ばれるような組織では、スタッフが自分たちの組織の方向をよく理解して、現在の自分の行動によってその着地点に向かって進んでいるかどうか反省できるスタイルが望まれる。
(つづく)
2005 年 05 月 27 日 : Design strategy
この忙しさは久々。
人材採用、新人教育、海外取引、コンセプトメイキング……。
とにかく忙しい。特に、人については企業や組織、あらゆるものにとって最も大切な存在であるだけに、すべての精神をその一点に集中せねばならず、少々のことにも体力を消耗してしまう。
いまはそういうフェーズだから仕方がない。逆に言えば、チャンス到来とも謂える。来月中旬には落ち着くだろう。
昨日はデザイナーと"Design Strategy"の方向性を、発案者であるデザイナー、チーフソフトウェアアーキテクト、室長とで確認しあった。
そのキーワードは…
[1] Artistic & Perfect
[2] Simple & Cool
[3] Creative & Original
21世紀は"Design"というものが史上例を見ないほど重要なキーになる時代と予想している。「人の心が豊かになるには?」という問い掛けを発して行動することが何よりも大切になるだろう。理屈や理論だけでは解決できない何かが"Design"にはあると思う。
ソフィア・クレイドルのあらゆるものに一気通貫通して共通する、そんな"Design Concept"が組み込まれることが目標だ。
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2005 年 05 月 25 日 : Designer
製品の完成度が高まると同時に、いよいよ次はデザインやマーケティング、コピーライティングの出番となってくる。
久々に今月はそのためのプロフェッショナルな人材採用のため、多忙を極めていた。弊社へのあまりにたくさんの応募者に驚くと同時に、時間の関係上面談が叶わなかった皆様には大変申し訳ない気持ちで一杯である。
幸いにもプロフェッショナルなデザイナーにジョインしてもらうことができた。取っ掛かりの仕事として、ソフィア・クレイドルの基幹製品の一つでもあるSophiaFrameworkのトップページを飾る画像をデザインしてもらった。(彼はUSの芸術系大学を卒業した後、USのNYを中心に10年間デザイナーやDJとして活躍していたという、異色の経歴を持つ。)
今後、これをより良きものへと進化発展させてゆきたい。
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2005 年 05 月 21 日 : Core concept -15-
人間が動物と比較して一線を画している点は言葉を扱える点にあると謂える。太古の昔、言葉の発明により文明が生まれ、文明によって国家は栄え、人々の生活も豊かになっていった。あまりにも当たり前すぎて、無意識にうちに言葉というものを生活に取り入れている私たちであるが、その威力は偉大である。ブログにしても、謂いたいことをどのような言葉を選択し、どのような文体にするか、その並べ方で読者に与えるインパクトは大きく異なってくる。
言葉、即ち言語というものはコミュニケーションにおける基本中の基本で、コミュニケーションのツールとしては最も大事にすべきものであろう。同じように、ソフトウェアにもそれを記述する言葉、即ちプログラミング言語が存在する。古代の国家が使用する言葉の優劣で繁栄するか否かが決められたように、ソフトウェア業界においても、どのようなプログラミング言語を使ってプログラムを作るかで競争力が大きく異なってくる。
携帯電話向けソフトウェアの世界は、30年くらい前のパソコンがマイコンと呼ばれていた頃の状況に酷似しているように思える。機能性に優れた、品質の良いプログラムを早く簡単に作るためのプログラミング言語が無きに等しい。30年前、マイクロソフトはBasicという簡単にプログラムを作成する言語をマイコンの世界に導入することで飛躍の切っ掛けを掴んだ。
コンピューターの歴史を振り返れば簡単に分かることなのだが、飛躍するソフトウェア開発ベンチャーは、先ずプログラミング言語の周辺の事業からスタートしているのが大半だ。私たちは過去のこのようなトレンドから携帯電話のソフトウェアを容易に迅速に開発するためのプログラミング言語環境に貢献する事業からスタートするのがベストではないかと考えた。
2002年がスタートした頃は、ゲームが中心ではあったがNTTドコモの携帯Javaであるiアプリもようやく脚光を浴び、携帯Javaアプリ開発のマーケットは活況を呈していた。Javaというプログラミング言語に関わるシステム的なインフラ以前に、そういった土台が無くとも早く携帯Javaアプリが欲しいという最終利用者のニーズは極めて高かった。
それ故に、携帯電話向けアプリケーション開発会社は携帯Javaアプリを作れば作るほど儲かるような状況にあった。ソフトウェア技術者をたくさん雇い、たくさんの携帯Javaアプリを作れば作るほど儲かるのような状況が今でも続いている。
そんな事情もあって、直ぐにはお金に結びつかない携帯Javaを圧縮するツールであるとか、いまや全てのKDDIの携帯電話に搭載されているBREWというシステム向けのC++ライブラリを研究開発し製品化し、そして販売までしているソフトウェア開発会社は私たち以外は皆無である。3年以上の時を経て、未だに私たちの競合会社は存在しない。競合が存在しないということは、逆の意味ではマーケティングでは苦戦することを意味するのであるが、そんな逆境にあるからこそマーケティング力も鍛えられるというものである。
何ごとも急がば回れ。かつてパソコンがマイコンと呼ばれていた時代のソフトウェア開発ベンチャーが辿った王道に、私たちはビジネスチャンスを見出していった。
(つづく)
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2005 年 05 月 19 日 : Core concept -14-
昨日、あの幻のピアニストの名の彼がセルビア・モンテネグロから京都にやって来た。18時間のフライトだったそうだ。遠路の旅の疲れを癒すため、実際に初対面するのは明日なのだけども、それが待ち遠しい。
世界中で使用可能の携帯電話向けソフトウェアを創っているせいか、いつしかソフィア・クレイドルでは広く海外から人材を受け入れるようになった。そのいつしかというのは、アイセック同志社大学委員会さんというNPOに所属するNさんが、たまたまソフィア・クレイドルという会社に興味を持って来社されたのが切っ掛けだった。
会社に所属するスタッフ全員が世界の桧舞台で活躍する姿を夢見て創業したので、ホームページも日本語だけでなく、英語のページも頑張って制作した。その甲斐あって、アイセック同志社大学委員会さんが海外の学生さんにソフィア・クレイドルというベンチャーのことを広報してもらうと、全く予想していなかったのだが世界中からたくさんの希望者があって驚いた。
誰も彼もが得がたい優秀な人材だったので、その中で一人を選考するプロセスは難航を極めた。ルーマニアから来日し、いまはネット経由でソフィア・クレイドルに関わってくれているM君はその成果がテレビで放映されるくらい素晴らしい仕事をしてくれた。早ければ秋には再び京都に戻り、ソフィア・クレイドルにジョインしてくれる予定だ。
セルビアからの彼(名前はV君)も、専門はコンピューターサイエンスなのだがネット経由で得意の英語力を活かして、既にある仕事に協力してくれている。
日本と比較すれば、海外にはベンチャーのような環境に敢えて自分の身を置き、鍛えたいと考える人が多いように思う。日本ではそんな人材が得がたい存在になりつつある。ソフィア・クレイドルという会社のビジョンを実現する上で、共に働く人材を日本人だけに限る必然性はなく、世界中から募ることが究極の仕事を成し遂げるための条件に思えるようにもなってきた。
以前の日記でも紹介したように、生物の世界において見出せるハイブリッド・パワーの力は偉大だ。異文化故に摩擦も生じるかもしれない。しかしそれを乗り越えうまく融合することができれば、お互いの優れた点を更に発展的に伸ばすこともできる。実はこれまでに存在しなかった画期的なモノを発明したり、発見する無限の可能性がそこに秘められている。
丁度いまから3年前に、ソフィア・クレイドルの門を叩いてくれた、アイセック同志社大学委員会のNさんには感謝の気持ちで一杯である。
2005 年 05 月 17 日 : Core concept -13-
音楽家、作家、画家などのアーティストと同様、プログラマーの業界にもそれに近い雰囲気のトレンドのような兆しがこの日本においても体感できつつある。そこにある種の真新しいビジネスチャンスが隠されていると信じている。
携帯電話に一昔前のパソコンに搭載されていたような性能を有するCPUが搭載される時代だ。近未来においてその勢いは益々高まり、想像すらできない身の回りの機器にまでCPUが組み込まれてゆく。その時人々の生活が便利に楽しく豊かになるかどうか?それは、さまざまな機器に組み込まれたCPUを直接制御するソフトウェアの機能性とクオリティに掛かっているといっても過言ではない。
生活に身近なありとあらゆるモノにCPUが組み込まれ、ソフトウェアがプログラミングされオートマティックにインストールされる。そしてそのソフトウェアは、名も知れぬ人々に無意識のうちに利用されゆく。これは掛け替えの無い生活というものに密接に絡んでくる問題だ。それだけに、人の感性にシンクロするようなものだけが長く生き残り使われる世界へと移り変わってゆくのだろう。音楽や絵画と同様に、ソフトウェアも人にとって心地よい旋律や色調を醸し出す空間を構成するのものが選ばれる時代がやって来るだろう。
その意味において大切に心掛けねばならないのは人の感性を第一にして他と一線を画するものをどうやって創造するかということ。インターネットが世界中の隅々まで張り巡らされたいま、真に優れたソフトウェアは、光速のスピードでさまざまな情報機器にネット配信することができる。一つのソフトウェアが何十億台もの情報端末に瞬く間にネット配信されることも充分に有り得る。新しい現実が目前に迫っている。
そんな時代になってくると、たった一つだけの存在に過ぎないとしても、人々にとって何らかの理由で真に価値があり役立つものであれば、一瞬にして局面が良い方向に切り替わる、過去に人々が経験し得なかった世界になるだろう。ある意味では心躍るフェーズの連続かもしれない。
国内の音楽業界で最も売れている一人の、或いは一組のアーティストの年間売り上げが100億円程度だったりする。将来的にはソフトウェアの世界もこんな感じで、他よりも群を抜いて秀でたものを創作し、ネットで配信することができれば一人のプログラマーがそれに近い世界を創れるようになる。海外のマーケットに進出できれば、そのビジネスポテンシャルは想像できないほど膨大なものとなろう。
だからこのビジネスで成功するための必要不可欠な秘訣は、数多くの作品よりもたった一つでもいいから、世界の人々に最高傑作と自ら誇れる作品を生み出すことであり、具体的にはそれを現実とするノウハウを獲得することであろうと考えている。
(つづく)
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