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Sophia Cradle IncorporatedPresident Blog : 2005年11月04日

2005 年 11 月 04 日 : 100 × 1 ≠ 1 × 100

小学校で習う算数では
 100 × 1 = 1 × 100 ( = 100 )
である。

しかし現実のビジネスでは
 100 × 1 ≠ 1 × 100
であり、
 100 × 1 ≪ 1 × 100
という"論理( ロジック )"についての理解が極めて重要。

100 × 1 は 100 人のお客様に異なる 100 種類の仕事を縦展開するビジネスを、1 × 100 はひとつの同じ仕事を異なる 100 人のお客様に対して横展開するビジネスを意味する。

ベンチャーを起業する際に、肝に銘じなければならないのは最悪の事態の想定である。それは最終的に頼るべき人は"自分独り"だという覚悟。最悪、"自分独り"でも事業を伸ばせるビジネスモデルがあるかないかが最大のポイントになるだろう。

"独り"で 100 人のお客様に対して多種多様な仕事を同時に縦展開するのは至難の業。けれども"独り"でひとつの同じ仕事を 100 人のお客様に対して横展開するのは実現可能である。

そのベンチャーを成長させたいと心底のばしたいならば、この発想は基本中の基本と言える原則ではないだろうか。

ソフィア・クレイドルでは、現在、携帯電話向けソフトが世界マーケットで急成長中である。だから今はこのドメインに絞って事業を営んでいる。研究開発しているソフト技術は"プログラム圧縮"&"プログラミング言語"のたった 2 種類に過ぎない。しかし両者とも普遍性と汎用性に富んだ、何処までも底知れぬ深さのあるソフト技術なのだ。

NTT ドコモ、au、vodafone、WILLCOM と国内全てのキャリアに対応している。更に言えば、国内に止まらず、米国、英国、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、ポルトガル、中国、韓国、インド、ロシア、ブラジルなど世界の携帯電話で利用可能なように実装されている。

その上、PDA、iPod、PSP、Nintendo DS、GAME BOY など、携帯電話以外の携帯情報端末をも網羅している。

これが 1 × 100 型のビジネスモデルである。

2005 年 11 月 04 日 : 天頂へとつづく滑走路

今日は昨年のミスチルの"シフクノオト"を聴きながら、いろいろと未来の構想を練っている。

このアルバムでお気に入りは"天頂バス"という曲。

印象的なフレーズは

  天国行きのバスで行こうよ
  揺れるぞ 地に足を着けろ
  己の感覚と交わした約束を
  果たすまで降りはしないぜ
  どんな暴風雨が襲っても
  全力疾走で駆け抜けろ
  僕らは雑草よ
  でも逆の発想を
  この胸に秘めているよ
  このバディーに秘めているよ
   ( 作詩 : 桜井和寿 )

という部分。( リズムから詩の雰囲気が伝わってくる名曲だ )

世界の頂点に立とうと志すならば、秘めたる覚悟は欠かせないと思う。

2005 年 11 月 04 日 : ポータビリティ

svHacker と SophiaFramework は、携帯ゲーム機や PDA など、世界のいろんな携帯端末向けソフトを携帯電話で使えるようにするソフト技術。これついて、発想の原点をまとめてみる。

私たちの身の回りには、NTTDoCoMoauvodafone などの携帯電話、iPod のような携帯デジタルオーディオプレイヤー、PSPNintendo DSGAME BOY などの携帯ゲーム機、それから PalmPocket PC などの PDA など、携帯端末が数え切れないほどたくさん存在する。

そんな多種多様な携帯端末向けに、ゲーム、ビジネス、教育など無数のソフトがこれまでに開発されてきた。姿形こそ違えども、これらの各種携帯端末には 1 点だけ共通するものがあった。それは端末全体をコントロールする心臓部に相当するマイクロプロセッサが英国の ARM 社製で全く同じだという点。

現代の進化したソフトテクノロジーでもってしても、機械がソフトを自動的に製造するという夢は叶わない。魅力的なソフトほど人の手に頼らざるを得ないのが現実だ。ひとつのソフトを開発するのに何ヶ月も何年もの開発工数が費やされている。

IBM も、ORACLE も、そして Microsoft にしても、飛躍的な発展の礎になった、テクニカルな理由は他よりも抜群に秀でたソフトのポータビリティだった。膨大な費用をかけて開発したソフトを他のプラットフォームでも自動的に動作する仕組みが必ずと言っていいほど搭載されていた。

今回発表した svHacker と SophiaFramework は様々な種類の携帯端末向けソフトを携帯電話向けに自動変換する技術である。過去、偉大なコンピューター企業が採ったアプローチを単に踏襲したに過ぎない。けれども広く世界全体を見渡しても、他でこれをやっている企業は皆無だった。

ビジネスチャンスとは、大抵の場合、皆から忘れ去られた基本的な原理原則の中から見出せるものなのだ。