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2005 年 06 月 21 日 : 80対20の法則


これまでの人生において『80対20の法則』ほど役に立つ考え方はないのではと思ったりする。『80対20の法則』とは、世の中のあらゆる事象の結果の80%はたった20%の要因によって引き起こされるという経験則のことである。例えば会社の売上の80%は上位20%を占める営業員のセールスによって達成されるといった類の現象である。

ベンチャー経営においては『80対20の法則』をどのように運用できるかで飛躍もあれば、停滞、消滅すらあると思う。何故ならば、大企業と比較して、ヒト、カネ、モノ、情報などあらゆる経営資源において劣勢が免れないからだ。更にその上位20%のグループに対しても『80対20の法則』を適用し、その判断基準でものごとを推し進める考え方すら必須になってくる。そうすれば、100%のうち4%に取り組むだけで64%の結果を生み出せる。

それを習慣化するには、何事においても順序を付ける癖が一番だろう。さまざまな分野があるが1番目のものは別格扱いするくらいに大切にすべきだ。数え切れない程の出来事があろうとも、その一番目さえ押さえておけば、半分以上の結果を手にすることすら可能になるからだ。

けれどもこの順序付けは難しい。定量的に決められるものばかりでないからだ。寧ろ数値化できない定性的なものの方が圧倒的に多い。最終的にはその人のトータルな知性や感性、センスといった問題に帰着されてしまうのかもしれない。

いま投資している組み込みソフトの研究開発事業やそれを構成するスタッフの人員構成は、正に『80対20の法則』のセンスが問われる一つの試練とも謂える。あることに集中し選択するということは、もしそれが外れて失敗すれば玉砕するけれど、当たって成功すればグレードの違う成果が得られることを意味する。その基本は、日常生活における様々な物事の極些細な順番付けにあると謂っても良いだろう。難しいがその習慣があれば、人生の命運が決定付けられる選択の場合でも正しく行える可能性は高い。