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2005 年 07 月 03 日 : 時間の矢

大学で物理を学んでいた頃、その方程式は時間と空間の座標軸上で記述されていたのを覚えている。ベンチャーの社長として日常生活を過ごしていると、未来はどんな方向に歩を進めているのだろうかと考える習慣がついてしまう。具体的に数理物理学における難解な方程式を解くわけではないのだが、頭の中であたかもそれを解析しているかの如くである。

空間には前後左右上下があり、人や物はその中を如何様にも移動することができる。しかし時間というものは、遥か彼方の過去から現在を通過してどこか定められたある未来に向かって高速に進んでいる。物理学について勉強していると、そんな時間の性格を、「時間の矢」と呼んでいるらしいことが分かった。

時間の矢」とはどこを目指して進んでいるのだろうか?

物理学の世界で、この質問に対する正しい見解は得られていないのであるが、「時間がどこに向かって進んでいるのか?」という問い掛けをすることに新鮮さを感じた。普通の人は、10年後の未来はこうなっているだろうという風な時間の捉え方をする。しかし物理学では「時間はどこに向かって進むのか?」というような逆転の発想をしている。

水は高きから低きに向かって流れそれから循環する。時間というものも、水と同じようにある一定の方向に進んでいるという考え方もできる。

このアプローチは必ず実現する事業計画策定のためのヒントになりそうだ。事業計画の記載されている内容が「時間の矢」の進む方向に沿ったものであるかを見極めるのが重要なのかもしれない。