2005 年 11 月 08 日 : Energy
"天文学的な・・・"といういわれるこの広大な宇宙も137億年前はただの"点"に過ぎなかった。137億年前の"ビッグバン"と呼ばれる大爆発を契機にして、今日の宇宙は生まれたらしい。
アルベルト・アインシュタインの特殊相対性理論によれば、
エネルギー = 質量 × (光速の 2 乗)、 即ち E = mc2
という方程式で、エネルギーと質量は等価交換可能である。
何も無いところから、エネルギーが集中して今日の宇宙ができたとすれば、想像し得ないほどの巨大なエネルギーが宇宙の始まりであり、"ビッグバン"が発生したその 1 点に吸い寄せられたのであろう。それだけのエネルギーがあったからこそ、今日の宇宙があり、それ以下のエネルギーでしかなかったらまだ"点"の存在に過ぎなかったのかもしれない。
ある意味では、ベンチャー事業というのは"無"から"有"を創り出す、宇宙の"ビッグバン"に似た現象にも思える。アインシュタインの方程式から分かるのは、エネルギーを質量のあるものへ変換するには、膨大なエネルギーを 1 点に注ぎ込む必要があるということだ。
果てしない広がりを持つ宇宙ですら始まりは 1 点に過ぎない。限りあるベンチャーであれば尚の事。2 点以上で勝負はできない。精力が分散されるために、1 点にエネルギーを集中させれば起こっていたであろう"ビッグバン"を目の当たりにすることなく終わってしまうかもしれない。
"無"から"有"を生み出す最善の方法は、あらん限りの情熱、エネルギーをその 1 点に注ぐという強い意志を持つことである。集約されたエネルギーがある閾値を超えた段階でビッグバンは起こり、かたちあるものが生まれるのではないだろうか。