2005 年 11 月 15 日 : 多様性の中の集中
サラリーマンの頃と比べて、質と量で計れば 10 倍以上の仕事をこなしている。言い換えれば、10年分以上の仕事を 1 年でやり遂げている。特に苦痛を感じているわけでもなく、ごく自然に働いた結果そうなっている。
これは独立独歩で人生を生きることの代償と言えるかもしれない。逆説的ではあるが、個人的には寧ろその境遇の中で心の充実感を味わっている感覚がある。携帯電話向けソフトは新しい業界と位置づけられる。僕たちのようなベンチャーが大勢を占める世界でもある。
他のベンチャーも僕たちと同じくらい創意工夫を絶やさずに様々な仕事に励んでいるだろう。だから周囲のベンチャーがそれだけ集中して仕事をしている中にあって、生き残るのは並大抵のことではない。ほんのちょっとの油断が命取りになる。
例えばプロスポーツの世界はシビアである。0.01 秒という僅かの差であっても 1 位と 2 位とではかけ離れている。それではその隔たりは一体どこから生じるのかというのが大切な問題意識となる。
きっとそれは己の限界に、どこまで真剣にチャレンジしてきたかの結論であるということに尽きる。元来、人は弱い生き物であると言われる。ある程度の段階まで辿り着いた途端、それで良しと満足してしまい進歩や発展というものがそこで止まってしまうものだ。
それがプロとアマ、或いは世界と地区という大差に繋がってくるのではないだろうか。