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2006 年 04 月 09 日 : Chemistry

「大きな仕事は小さく分割して一つ一つ片付けて全体を完成させる」という方法論を、多くの人が当たり前のように捉えるかもしれない。

この逆の思考回路から"イノベーション"や"ブレークスルー"といった革新は生まれると僕は考えている。

簡単に言えば、異なる 2 つを"組み合わせる"ことで、オリジナルとはスガタ・カタチを全く別にする、想いもしない新しい何かが誕生するという発想である。

ナトリウム(Na)と塩素(Cl)から食塩(NaCl)が化学反応によって生成されるのと同じである。

これは何も化学の世界に限った話ではなく、ビジネスでも、スポーツでも、ミュージックでも ・・・ あらゆる日常生活で実感できる現象なのだ。

そもそも、ごく限られた種類の素粒子から創まった宇宙がそんな風にして進化発展を遂げているのだから、当たり前と言えば当たり前かもしれない。

けれども、こんな問題意識をもっている人ってどれくらいいるのかと思ったりもする。

仕事を分割してゆくアプローチは既にカタチが見えている世界でもあり、それ故に誰もがそれに取り組みたがる。

何故ならば、なんとなく安心できるからである。

過去の歴史を振り返れば、「セレンディピティ」と言われたりもするが、偉大な発見や発明は例外なく予想もしなかった出来事から生まれている。

それは異質のモノ同士を組み合わせて新しい世界を探るアプローチである。結果が見えないだけに人生を賭けるとすれば多少の勇気や決断力は要求されるだろう。

でも、人生の妙味は意外性にあるんじゃないだろうか。