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2005 年 09 月 23 日 : ビューティフル

"思い"をどうすればスムーズに実現できるかについて考えてみた。

ものごとが成就するプロセスというものは○か×という単純な二者択一の意思決定の複雑な綴れ織りのようなもの。実際、ベンチャー経営は"いばらの道"というのが現実ではないだろうか。その根底にある理由を探る思考がベンチャー起業の成功への早道のように思える。抽象化された概念を考える、というのは時間と忍耐が要求されるものであるが急がば回れともいう。

先に述べたように、経営とは二者択一の意思決定をどれくらい正しく実行したかが全てとも言える。至極簡単なものから極めて判断に迷うような難解なものまでそれは多種多様である。

けれどもどんな難題も、その発端はごく些細な問題に過ぎない場合が大半である。現実には瑣末であればあるほどそれは人の目に入りにくい。だからどんなに小さくてもそれに気付けるかどうかがあらゆるものごとを意思決定するための定石なのである。

具体的な話でいえば、メートル単位の違いは誰にでも容易に判別が付くけれどもミクロ単位の差が分かるというのはマニアックな職人技である。そのミクロの差のような微妙なものに気付ける資質や能力が重要である。

言い換えればそれは自分の感性をどうやって磨くかの問題にあると思う。感性とは人間が生まれながらに持っている感覚で自然に感じるままのことである。一流といわれる素晴らしいものを観たり、聴いたり、触れたり、味わったりすることで"感性"というものはぐんぐんのびてゆく。

目先の利益にとらわれて自分の思いとは逆の行動をすれば、生まれながら持っている人としての優れた感性を退化させてしまいかねない。結果的に悪循環に陥ってしまう。

素晴らしい企業や作品を創造できる循環は、誰にでも備わっている感性をそうやって育んでゆくところから始まるような気がする。