2005 年 06 月 08 日 : Core concept -20-
「サムスン経営を築いた男 李健煕伝」によれば、「2〜3世紀前までは、10万〜20万人が君主と王族を養ったが、今は一人の天才が10万〜20万人を養っているのだ。21世紀は人材競争時代、知的想像力の時代だ」という。
まさしく時代はこのようにシフトしつつあると李健煕氏の発言を確かめるようにして眺めた。日本の学校、会社、役所などでは、それが大きければ大きいほど若き天才が活躍できる場が少ないという現実がある。
企業経営、特にベンチャー経営において大切なのはその組織のトップに照準を合わせることに尽きると謂っても過言ではないだろう。トップグループの後を追うグループもトップが加速して前に進めば、それに連れて自然と前へと進むことになる。
「21世紀は一人の天才が10万〜20万人を養う時代」というサムスングループ会長・李健煕氏の発言は企業を飛躍に導くためのヒントが隠されている。
(つづく)
追記1:
天才とは類稀な存在である。それ故に世界からそんな逸材を募る努力は欠かせない。海外にまで視界を広げればプログラミングに秀でた異能に巡り合えるチャンスも増える。
追記2:
サムスンが求める人材の条件。(「サムスン経営を築いた男 李健煕伝」p.198〜p.199)
一、会社の新規事業を主導する人材。これまでに存在していなかった新事業や新製品を作りだし、需要を創出し、産業全体を導いていける人材。
二、変化と革新を主導する人材。固定概念を破り、革新的なアイデアを提示し、実行する能力をもつ人材をいう。マイクロソフトのビル・ゲイツ、デルのマイケル・デル、プロゴルファーのタイガー・ウッズなど、ある分野で独創的な領域を開拓し、世界中を驚嘆させた人物が当てはまる。彼らは、時代の慣例や秩序に疑問をもち、既存の壁を崩して新たな流れを作り出した人たちである。
三、透徹した価値観と組織観を備えた人材。
四、人間味あふれる人材。