2006 年 03 月 24 日 : Motive
『何故そのベンチャーを創めたの?』
簡単な質問ではあるが、論理的な矛盾で破綻しないためにも押えるべきはこの質問に対する単純明快、シンプルな答えであろう。
「自由に生きたい」
「才能を伸ばしたい」
「人の役に立ちたい」
「金持ちになりたい」
「社会貢献したい」
「人を驚かせたい」
「人を楽しませたい」
「有名になりたい」
「大きなことを為したい」
………
人それぞれに起業の理由はさまざまで、一概にどれが正しいと言えるものではない。
それは、もしベンチャーに人格があるとするなら、人格を定める類の質問なのだと思う。
日によって人格が変わる人は精神的に病んでいるように、それは法人である企業にも当てはまることである。
考え方やポリシーが首尾一貫しているから、企業は安定的に成長するのだと僕は思う。
その意味において、統一感のある企業コンセプトはとても重要で、その発端は冒頭に記した質問である。
自分が確かに生きている実感を得るために僕は起業した。
残念ながら、「世のため、人のため…」というような大それた目標の域にまで全然達していない。
個人的に思うに、先ずは自分が自立し、己の人生の目的を達成出来たとして、それは考えるべき命題と見なしている。
ただ、独りで生きている訳ではないので、世界全体を俯瞰し時代と共に移り変わる世の中を眺め、一歩でも良き方向に自分が持てる才能をできる限り発揮するようには努めている。
僕の起業の動機は極めて個人的なものである。自由に思うままに自己の才能が最大限活きる場で自分を試してみるということである。
たまたまそれに共感して価値を見出す人がいれば、その人が行動を共にするスタッフになっているかもしれない … というような極自然なスタイルが理想である。
ベンチャーは、動機に始まり、そして動機によって完成されるように思う。だから、それはいつも大切にすべきであるし、真剣に考えるべき事柄でもある。
* motive : the reason that makes someone do something, especially when this reason is kept hidden