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2005 年 10 月 12 日 : 胡蝶の夢

荘子の斉物論篇に"胡蝶の夢"という話がある。

荘周(荘子の著者)が夢の中で我を忘れて胡蝶として楽しげに心ゆくままに空を飛んでいた。けれども目覚めると胡蝶ではなくて自分は荘周そのものであることに気付く。胡蝶が夢の中で荘周でいるのか、あるいは荘周が夢をみて胡蝶であるのか。その区別がつかないのは何故だろう。

荘子ではあらゆるものついて差別や区別はなくてすべてが等しい価値を持つという万物斉同という思想が一貫して流れている。

胡蝶の夢の話で面白いと思ったのは夢も現実も等しく同じとする考え方である。そんなことは現実離れした夢幻だと最初から諦められていることが多いのではないだろうか。

夢が現実なのか現実が夢なのか荘子によれば定かではない。等しく同じものと見なすこともできる。そんな風にとらえる方が希望が持ててなんとなく元気がわいてくる。

客観的にはソフィア・クレイドルが創造しようとしているモノは夢の話かもしれない。逆に現実と夢を同一視して現実から覚醒して夢の中へいってみるのもひとつの発想の転換ではないだろうか。