2006 年 03 月 14 日 : 借景
自然ほど雄大で永遠なものもない。
そんな自然を取り込むことができれば、という発想が京都には昔からあった。
遠くに見える山や樹木を背景にして、あたかもそれらも庭の一部であるかのようにしてしまう、庭園の思想や技法のことを借景という。
嵐山を借景にした天竜寺の庭園は、春は桜、秋は紅葉、と四季折々の自然の美しさが楽しめる。
人の創造するものは有限であるからこそ、自然を取り込むことで無限にひろがる何かが生まれる、この発想は偉大だと思う。
ソフィア・クレイドルは、世界の人々に選ばれるベーシック(クラシックでモダン)なソフトウェアテクノロジーを創り出す点に最大の目標を置いている。
素敵な何かを創り出すためには、既に出来上がっている何らかの偉大な力を借景にする考え方も大切だと感じる。