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2005 年 01 月 18 日 : 起業家の最終学歴

たまたま手にとった本(「ベンチャー経営論」)のあるページに興味深いデータがあった。

それは起業家の最終学歴に関するもので、1995 〜 1996 年のデータだが、いまもほとんどその傾向に変わりはないと思う。

それによると、最終学歴が大学院である起業家の構成比は日本が僅か 1.2 %に対して、米国は 26.1 %と大きくかけ離れている。(博士だけのデータがあるとすれば、その差はもっと開いていることだろう。)

だから、GoogleYahoo! など米国にはその名を全世界に轟かせるようなハイテクベンチャーが多いのかもしれない。

大学院は、専門性を核にした自己の創造性や独創性を磨くための場だと思っている。ハイテクベンチャーの起業家にとって、それは最も求められる素養のうちのひとつともいえる。

日本では大学院卒の起業家が少ない。ということは、裏を返せば、大学院で学ぶような専門知識を活かしたハイテクベンチャーが国内で成功する確率は高いのではないだろうか。それを足掛りとして、日本から世界へと飛躍できるかもしれない。

何しろ、単純に計算した競争率は米国よりも20分の1以下と桁違いに低いのだから。複雑な背景がもっとあるのかもしれないが、直感的にはそんな感じがする。

日本の場合、高学歴になればなるほど、人は保守的になるのがとても残念だ。そこに大きなチャンスがあるにもかかわらず…。

追記:

その他のデータは下記のようになっています。
309 名の起業家のアンケート結果のようです。

 <起業家の最終学歴:構成比>
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      日本     米国
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中学   11.7    1.1
高校   36.2   17.6
専門学校  9.7    5.1
大学   32.4   27.2
中退    7.2   16.5
大学院   1.2   26.1
学歴なし  1.5    6.4
-----------------------------------------------  
              (単位:%)

詳細な情報は「ベンチャー経営論」をご覧ください。(69 ページ)