2005 年 10 月 29 日 : Tapestry
テレビにしてもパソコンにしても、それらに映し出される映像や画像は、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)という基本的な 3 色の組み合わせたものに過ぎない。そのシンプルさがなんとなく不思議に感じもする。
実は世の中の複雑そうに見える出来事も、紐解けば基本的な要素が織り成すタペストリーなのではないだろうか?複雑そうに見えるものを不自然に考え込んだりして事態が悪化の一途を辿るケースもよくある話。
シンプルイズベスト。
しばしば言われる言葉ではある。でも実践するのは難しい習慣である。元来、世界全体がシンプルな構造で出来ているのだから簡単なはずなのだけれども。
それは、地球上の生命の中でも人間だけにある、顕著な特徴とも言える感情が却って災いしているのではないだろうか。誰もが個人的な感情を抱えて生きていると思う。そういった感情は世界を客観的に捉えるにあたって障害になりやすいのかもしれない。
ベンチャーの場合、経営資源が極端に限られるのは確固たる事実である。でも何千万色にもおよぶ様々な色も基本はたった 3 色なのだ。その限られた少数の経営資源でも組み合わせは無限にある。そんな無限の組み合わせの中から、ダイヤモンドのごとく光り輝くものを見出してプロデュースする仕事は、ベンチャー起業家の重要な役割のひとつ。
では、その才能を磨くためにはどうすれば良いか?
それは、音楽でも絵画でも文学でも何でもいい。素晴らしいものを何度も何度も繰り返し感じとること。感覚と感性を育んでゆく訓練が欠かせないだろう。