2005 年 01 月 17 日 : Blogとキャズム
BLOGのユーザー数を調べてみると、BLOGを使って情報発信している人はほんの数%に過ぎない。しかも、最近はその人口が伸び悩んでいるようだ。BLOGで書かれた情報を閲覧しているユーザーはたくさんいるが、有益な情報発信している人は少ない。結果的に、ユーザーからすれば、BLOGの情報から大きなメリットを得ている人は少ないのではないだろうか。(逆に言えば、そこに大きなビジネスチャンスが潜んいる可能性がありそうな予感がする。)
ちょうどいま、BLOGは「キャズム」に差し掛かっているのだろうか。
BLOGで情報発信している人が少ないのは、それによって作家やミュージシャンのように収入を得る手立てがほとんど無いのが大きいのかもしれない。知名度アップや広報宣伝のような定性的な効果はあるかもしれないが、定量的にはっきりと分かる現金収入には直結しない。(やってみて初めて分かることだが、これを毎日書くとなると意外に多くの時間と労力が要求される。)
また、BLOGから情報を得ようとする人の立場にたてば、現状のようなランキングのシステムでは、たとえそのBLOGが上位にランキングされたとしても、自分が欲している情報とは全く異なる場合があまりにも多い。
これは、BLOGを書いている人のプロフィール情報やBLOGの内容などから、その傾向をユーザーの欲する情報とオートマティックにマッチングするアルゴリズムの考案で、解決される問題なのかもしれない。
BLOGによって情報発信をする人が収入を得るビジネスモデルを確立すること、それから、そのユーザー個人にとって真に価値のあるBLOGコンテンツを簡単に瞬時に検索できるシステムの実現。もし「キャズム」というものがBLOGにも存在するのであれば、それらがBLOGの「キャズム」を乗り越えるためのキーになるような気がする。
コストパフォーマンスとクオリティを重視する「アーリー・マジョリティー」がBLOGを積極的に採用しようと行動するためのきっかけはこんなところにあるんじゃないだろうか。BLOGに関して、個人的に、こんなところにビジネスチャンスを感じる。
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2005 年 01 月 17 日 : Web marketing VII
Web マーケティングでも、米国のローランド・ホール氏が提唱した AIDMA 理論は有効だ。
消費者がある新製品を購入するまでに、「 Attention(注意)⇒ Interest(関心) ⇒ Desire(欲求)⇒ Memory(記憶)⇒ Action(行動)」という 5 つの段階があるという理論である。頭文字をとって AIDMA と呼んでいる。
ハイテクベンチャーが創る、これまで世の中になかったテクノロジーの場合、採用に至るまでには長い時間がかかる。そのプロセスをスピードアップさせるためにも、AIDMA 理論に基づく、分かりやすいプレゼンは重要だ。整理整頓されたマーケティングプロセスであればコミュニケーションのクオリティが高まる。製品のバージョンアップや次の新製品のヒントへと繋がる。
AIDMA 理論に基づく Web Marketing は次のようになる。
1) Google や Yahoo! で、製品に関連するキーワードの組み合わせの検索で上位にランキングされるように SEO 対策をする。
2) 製品や会社の概要が直感的にに分かるようにする。
3) 詳細情報に簡単に直ぐアクセスできるようにする。
4) 無償評価版を簡単に直ぐ申し込めるようにする。
5) 価格表を掲載し、Web から簡単に直ぐ注文できるようにする。
以上のようなプロセスで Web のマーケティングはなされる。人によって段階は様々だ。それぞれの段階にあわせてページをうまく分けてサイトを構築することが肝要であろう。
2005 年 01 月 17 日 : Web marketing VI
ジェフリー・ムーア氏の「キャズム(Chasm)」というコンセプトをベースにして、ソフィア・クレイドルの製品情報サイトをリニューアルしている。
「イノベーター」、「アーリー・アドプター」、「アーリー・マジョリティー」との特徴を理解して、それぞれに適切なメッセージを伝えねばならない。
先ずは、BREW 向けアプリ開発環境である SophiaFramework から着手する予定。
SophiaFramework は、携帯電話でオブジェクト指向プログラミングができる開発環境を整備している。Windows のようなユーザーインターフェースを携帯電話上で実現している。それらの特長を、3 つのセグメントにあわせてどのように伝えるかが肝心。
■「イノベーター」は、目先のビジネスに関係なく、製品の技術に着目する。SophiaFramework によって、どれだけエレガントに C++ オブジェクト指向プログラミングができるか、クールなユーザーインターフェースを構築できるか等。「イノベーター」が納得できる技術レベルをプレゼンできないと売れない。
■「アーリー・アドプター」は、ビジネスの観点から製品の技術を採用するかを判断する。技術を応用することで、他社と差別化が図れ、かつそれが売れるなれば採用である。SophiaFramework を利用することで、何らかの新しいキラーアプリケーションが構想できそうであれば採用するだろう。例えば、実用的なタブを使ったマルチウィンドウの携帯電話向けブラウザが、SophiaFramework で実現可能か検討する。新興市場に上場していたり、凄い勢いで成長しているベンチャーはこのような視点からみる。
■「アーリー・マジョリティー」は、コストパフォーマンスを重視する合理派だ。クオリティの高いものを、それに見合うコストで実現できるとなると採用してくれる。実用的な BREW アプリを SophiaFramework で効率良く開発、保守できるかどうかが採用されるかどうかが鍵となる。ホームページ上で、簡単なアプリでも具体例にあげて、どのようなプロセスで開発するのかを説明しなければならない。評価版を提供し、実際に試せるように段取りしておくことも重要であろう。大手、もしくは急成長ベンチャーのシステムインテグレーターはこんな発想で、SophiaFramework の採用を検討する。
以上のようなセグメントが存在するわけだが、それぞれのセグメントによって思惑が異なる。その前提に立って Web サイトを構築しなければならない。
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