2006 年 04 月 15 日 : Resonance
インターネットの時代で、最も心せねばならないのはスピード感ではないだろうか。
アインシュタインの特殊相対性理論によれば、物体は光のスピードを超えることができないと言う。
物理学での物体には質量が伴うが、人の意識や感情にはそれに相当するものが無い。
だからひょっとすると、そこには超光速の SF 的な世界がひろがっているのかもしれない。
インターネットビジネスの例ではこんな感じだ。
ネットの世界では、場所を異にする複数の人々が、同時にある情報を見て感じ思考し判断する。
その瞬間起こる興味深いことは、物理的に離れた人と人が共感するという現象である。
インターネットは、世界中遠くに離れた人々の意識が、光速を超えて共鳴し得るという事実を示唆しているように思える。
新しい時代では光速を超えたスピードで世界が変わるのかもしれない。
それだけにネットにおける情報発信の意義は高まるだろう。
2006 年 03 月 27 日 : Enthusiast
昨年末リニューアルしたばかりだけど、今年も装いを一新するサイト企画をそろそろ始めるつもりだ。
「どんなサイトを創ればいいのかな〜?」
とスタッフに訊くと、必ずと言って良いほど返ってくる回答は
「分かりやすいのがいいじゃないですか〜?」
という類のものだ。
実は僕が密かに期待する答は、
「訪れた瞬間、自ずと魅了され虜になってしまうほどの鮮烈なサイトがいいネ!」
だったりする。
ようするに、ソフィア・クレイドルの熱狂的なファンが生まれるサイトにしたい。
星の数ほどIT企業が破綻する中にあって、何故アップルコンピューター社は幾多の経営危機を乗り越えていまもなお健在のなのか?
明らかに、信者と言ってもよいほどの熱狂的なアップルのファンがいたからである。それなくして、今日のアップルコンピューター社は有り得ない。
それでは熱狂的な信者はどのようにして生まれるのであろうか?
「分かり易さ」だけでは余りにも弱すぎる。
喜怒哀楽、人の感情や感性に深く根ざしたものでなければならないと思う。
その際、成功に繋がる手掛かりは、サイトを"訪れる前"と"訪れた後"で人の感情がどのように移ろいゆくのかという「心のシミュレーション」にあると考えている。
今年はもう一歩掘り下げて情感を込めたサイト創りに全力を注ぎたい。
* enthusiast : someone who is very interested in a particular activity or subject
2006 年 03 月 22 日 : 新しいビジネスの形
今週は、地球の裏側、ラテンアメリカのお客様とメールでコミュニケーションを取りつつ仕事を進めていたりする。
聴くところによると、ラテンアメリカではNOKIA 製の携帯電話が爆発的に普及しているという。
携帯電話のハードウェア仕様が日本で普及しているものと一部異なっている。
特殊な仕様をメールでヒアリングし、その仕様通り数学的にプログラミングし、完成したものをネット経由でお客様に配布する。
手元には現地で使われている携帯電話が無いので、お客様に協力を仰いでテストしていただく。
今朝、何ら問題なく無事に動作したというお客様からのメールが入っていた。
問題が発生してから解決までに要した時間は一週間もかかっていない。現地に赴く必要は全くない。
ネットの有り難さを実感する瞬間である。
今後、ワールドワイドなビジネスのスタイルは大きな変貌を遂げることであろう。
肝心なのは、その姿をどれくらいリアルにイメージできるかである。
2006 年 03 月 10 日 : Google、ブラウザでワープロ文書が作成できる「Writely」を買収
以前のブログエントリー「 AJAX と BLOG」にも記したけれど、ワープロ感覚で WYSIWYG なスタイルで BLOG をインプットしたいと思う。
携帯電話向けソフトの世界もそうなんだけれど、「スピード」と「ユーザーインターフェース」がブログ提供会社の未来に影響を及ぼしそうな予感がする。
Google がブラウザでワープロ文書が作成できる「Writely」を買収したという。
WritelyはGoogleのブログサービス「Blogger」やMovableTypeAPIをサポートしているため、ブログエントリーの作成にWritelyを利用できるらしい。
きっと、ここ 1 〜 2 年で、ブログのテクノロジーにも大きな技術革新の波が訪れそうだ。
どんな風に結末を迎えるのか全く予想もつかないけれど「スピード」と「ユーザーインターフェース」がキーファクターになるのではないだろうか。
2006 年 03 月 08 日 : Speed of blog
世の中に出回っている BLOG システム全般に言えるんだろうけれども、特に BLOG 更新が完了するまでに時間がかかり過ぎだと思う。
「登録」とか「編集」のボタンを押して、3 秒以内に処理が終了してくれれば、どれほど嬉しいことだろうか。
それを思うと、Google や Yahoo! などの今もなお使われ続けている検索エンジンのレスポンスは快適だ。概ね 3 秒以内に結果が返って来る。
これらの検索エンジンには世界中で公開されているほとんどの Web サイトのページが登録されている。通常のシステムが扱うデータ量と比べれば、桁違いの多さである。
世界最高水準の検索技術が搭載されているのだろうが、昔を振り返れば、これらの現存するエンジンと比して、パフォーマンスが著しく劣るものも確かにあった。
今では、走らない検索エンジンなんて跡形もなく消え去っている。
検索エンジンは精度が重要であることはいうまでもないが、結果が得られるまでに要する時間、即ちスピードも選ばれるための重要なファクターだ。
今、BLOG は機能やインターフェースが標準化され、コモディティ化される方向にある。
そんな背景にあって、他の BLOG と比較して、同じ値段で 1 ケタ速いものが存在するとすれば、人々はきっとそれを選ぶに違いない。
アルゴリズムやシステム設計、プログラミングテクニック、システム構成やシステム運用 ……… で、ブレークスルーできる余地は充分あると思う。
ソフトウェアテクノロジーの観点から見れば、BLOG はこれからそういった競争原理で動くビジネスになりそうな気がする。
2006 年 03 月 02 日 : Google ローカル
Google ローカルというサービス( β 版 )がある。
地図の範囲を絞りながら、キーワードでその地域の情報が得られる。
"日本"という地域で、弊社 Web サイト「/」が No.1 にランキングされたのは下記のようなキーワードだった。
- 携帯Java
- 携帯BREW
- 携帯ソフト
- C++
- 圧縮ツール
- BREW 開発
- BREW GUI
- BREW C++
- BREW FAQ
- BREW 入門
- BREW 技術
- Java Compress
- BREW Compress
- …
※ Java Compress,BREW C++, BREW GUI, BREW FAQ は、"世界"全体でも 1 位だった。
任意の地域でキーワード検索できる。自社の Web サイトがどのエリアでどんなキーワードで No. 1 にランキングされているのかを知ることで、いろんなマーケティング戦略が策定できるだろう。
登録されているデータがまだ少ないけれども、大きな可能性を感じるサービスだと思う。
2005 年 12 月 18 日 : ロングヒット
今から 2 年ほど前に、「BREWプログラミング」というページを創った。それからずっと、内容に変化はない。たった 1 ページのコンテンツなのだけれども、コンテンツをアップしてから毎月アクセス数は 2 年の時を経て今もなお増え続けその輝きを失っていない。
いわゆるロングヒットである。
Google にて、"BREW"と"プログラミング"で検索すると、いつも 1 位と 2 位にランキングされている。多くのお客様は Google 経由で訪れるのであろうが、ある意味においてこれはネットビジネスの妙味ではないだろうか。
僕たちにとっては過去の出来事に過ぎないんだけれども、それに価値を見出してくれる人はネットの空間に数え切れないくらい存在しているのだ。見知らぬ世界で、僕たちのコンテンツがオートマティックに人びとの価値創造に貢献していると言えるなら喜ばしいことである。
最近では、いつまでアクセス数が増え続けるのかということに関心を抱くと同時に、そんなページを創れるかどうかがネットの世界で生き残るための一種の秘訣ではないかと確信するようになった。
ソフィア・クレイドルのサイトで、「BREWプログラミング」以外にもアクセス数が伸ばしているページは多数ある。
それらのページに共通したポイントとは何なのか?
コンテンツそのものに価値があるというのは当然として、果てしなくひろがるネット空間において世界で初めてその情報を開示することが最も重要なポイントではないだろうか。
このようなアプローチを採る企業は稀な存在であるからこそ、その分野で一歩リードできるのだと信じて進んでゆきたい。