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2006 年 06 月 16 日 : Revolution

デジタルな情報はコピーしても劣化しない。

それ以上でもそれ以下でもない。

概念的には、デジタルなものは数字に置き換えても良いわけで、○なのか×なのか客観的な評価が下される対象でもある。

だからこそ心して掛からねばならないことがあると思う。

それは、世界中がネット接続され、デジタルな情報を光速のスピードで取得できる環境下では、同じようなものならば最も優れたものがひとつだけあれば充分かもしれないという事実である。

インターネットが普及する以前は、ベストと言えなくてもそこそこ良ければ何とかなっていた。

けれどもインターネットが急速に発展した今では、極端な話ではあるが、最も優れたものにだけレゾンデートルを見出す時代へと移り変わりつつある。

安易なモノならば、瞬時に自然淘汰されるという厳しい一面があるものの、裏を返せば、妥協を許さぬ究極に秀でたるオンリーワンにしてナンバーワンなものであれば、一気に世界を席巻し時代を変革する可能性もゼロではない。

ほんの僅かかもしれないが、そんなところに無限の可能性を感じとれる。

  

2006 年 06 月 12 日 : 語り継がれる名演

音楽 CD の中には、語り継がれるような名演を収録したものが時々ある。

それは一夜一回限りの演奏だけれども、世界中の人々からその後何十年にも渡って永遠に鑑賞される音楽である。

歴史的には過去のたった数時間の演奏に過ぎないものが、そのままずっと残っている。少なくとも当分の間は人々の記憶から消えそうにない。

勿論、実際にその曲が演奏された現場の生の音楽と比べるべくもないけれども、何分の1かの余韻は続いてゆく。

ソフトウェアの仕事もこれに近いように思っている。

企画、設計、プログラミング、テスト・・・のサイクルが何度も何度も繰り返されて完成度を飛躍させてゆく。

ソフトウェアはそんな性格を帯びたカタチの見えにくい、認識しがたい存在である。

音楽と同じく、ソフトウェアも数え切れぬ程の作品が創られては消えてゆく。

ほんのごく一部の傑作だけが長きに渡って使われ続ける。

もっと多くのソフトウェアがそのような扱いをされても良いのにと思うけれども、実際のところ、それはきっと単にそのように創られていないだけの話であろう。

会社を経営しているといろんな制約や誘惑がある。思い通りに行かない場面も当たり前なほどである。

その時、重要になってくるのは経営のポリシーではないだろうか。

目先の利益のために、いま研究開発しているモノの寿命を短くするようなことをしていないだろうか。

宇宙の時間軸からすれば人生はほんの一瞬に過ぎない。

集中力を高めて、妥協なきほど考え抜かれた研究と実践の過程から生まれるコンセプトやセオリーには、語り継がれる名演に相応しいものもあるかもしれない。

ソフィア・クレイドルでは、仕事というものをそのように定義している。

  

2006 年 03 月 23 日 : Absorption

平凡なモノを作っている限りずっと零細のままである。何か一点でも良いから非凡なモノが欲しい。そして新しい世界へテイクオフしたい。

いつもそういう願いを心に秘めて仕事に臨んでいる。

「これってひょっとして凄いんじゃないの?」というような、知る人ぞ知る、意外な驚きを創造したい。しかも、ナチュラルに、自然なスタイルで。

その方法論が会得できれば、主観的な世界も違って見えてくるような気がする。

外せないポイントはその仕事に「熱中」できるかどうかにあるだろう。

英語でコミュニケートする海外のスタッフもいたりするので、いろんなキーワードについて、「それって英語で何というのかな〜?」と気になる習性が身についてしまった。

「熱中」という単語は、和英辞典で調べてみると、 "absorption", "enthusiasm", "craze", "mania", "passion" など様々な訳語があるようだ。日本語だと、「夢中」、「熱狂」、「集中」、「熱心」とかが同義語である。

同じ内容の言葉でも、実に様々な単語があるものだと感心してしまう。

英英辞典を調べば、更にそれぞれの言葉のニュアンスの違いとかが解説されていて興味深い。

正確な意味としては確かに異なるのだけれど、言葉を使う瞬間というのは感情を込めて、それは発せられるように思う。

微妙に似た言葉でも、その文字の形や発音した時の響きから、人はその雰囲気を本能的に悟るのかもしれない。

「熱中」することで最高の結果を導き出すことができると思うのだけど、それでは「熱中するってどんな風に?」と時々考えたりする。

それは対象とするものが自分の体の一部のように思えるかどうかだろう。

"absorption"っていう英単語は、そんな雰囲気を意味する「熱中」らしい。

ロングマン英英辞典によると、"a process in which people or things become part of something larger"とある。

手、足、頭、… 人の体は多種多様な器官から構成される複雑系の世界である。どれひとつ取ってみても、メカニズムは複雑難解で人知を超える領域も多い。

不思議なのは、そんなにも神秘的なモノを実際に機能せさているのが人であるという点である。

仕事もそんな風に、自分の体の一部と錯覚するくらいに無意識のうちに取り組めば、何か素敵なモノが生まれるかもしれないと期待している。

  

2006 年 01 月 04 日 : 自信

小さな出来事なら自信を持ちやすくて簡単に成功できる。誰もがそんな経験を持っていると思う。

人生を左右する一大事の場合、同じように自信を持って挑めるだろうか。

そういう時にこそ、急に道が拓けたり晴れたりして、今まで気付かなかった新しい偉大な才能が開花するのかもしれない。

多くの人は人生の一大事の場面に遭遇すると、権威あるものについ頼りたくなる。自分の力だけでそれを乗り越えることが千載一遇のチャンスだったかもしれないのに・・・。

個人にしても企業にしても、多くの人びとが権威ある大企業の傘下に入って働く道を選ぼうとする。その方が自分の才能をフルに発揮できるならそれは良い選択である。

スポーツでもプロフェッショナルな世界で超一流といわれる選手は、厳しいトレーニングの結果として彼或いは彼女の栄光があるのだと思う。

日々の仕事の場も同じ事が言えるのではないか。困難があるならそれを乗り越えようと努力する。

その瞬間、瞬間に、新しい才能が開花してゆく。それが成長の軌跡であると思える。

「夢はかなう。思いは実現する」

思い通りの成功の軌跡が描けるかどうかは自分へ自信の度合いで決まるだろう。

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2005 年 12 月 29 日 : 圧倒的な差を生むもの

ソフト業界を見渡せば、オペレーティングシステム、データベース、検索エンジン、画像編集ツール・・・あらゆる分野で寡占が進んでいる。

このジャンルでは勝者は限られてしまうのである。

経営者としての性格からか、「勝者」と「敗者」を隔てるものに取り分け関心がある。

以前の日記にも書いたけれど、ソフトというものは質量を持たない。それ故、無限大のクオリティの世界がひろがっているとも言える。

クオリティは無限大なのだけども、勝者と敗者を決定付けたその要因というのは至って単純で些細なことが常である。ささいなことが時と共に指数関数的曲線の差となって現れる。

創めの頃であればあるほど、それは致命的な結末に繋がるので注意が必要である。ソフトというものは単なる"ソフト"なのだけど、プログラムだけでなくそれらを表現するコピーライティングやデザイン的な要素もある。

意外にも、コンピューターのソフト業界ではコピーライティングやデザインといったものがおざなりにされがちに感じる。

その間隙を縫って、世界の桧舞台に登場した典型的な例が、Apple Computer, Inc. 創業者スティーブ・ジョブス氏である。

1 ドット 1 ピクセルを変化させるだけで、その情景へのフィーリングがガラッと変化する複雑系の世界でもある。

それだけにあらゆる面において細分まで徹底してこだわりたい。何故ならそのスタンスこそがソフト業界で生き残るための鉄則だからである。

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2005 年 12 月 21 日 : ライヴ映像を観て

最近、功なり名を遂げた、ミュージシャンのライヴ映像を何度も繰り返し観る。

"何故超一流となり得たのか?"

映像を観た瞬間、その理由がリアルに分かる。

真剣さ、集中力、情熱、熱意、思いのオーラ…が明らかに普通とはかけ離れて違うのだ。

そこには異次元の世界があるのかもしれない。しかしそれは手が届かない程遠くにあるわけでもない。

最終的には単なる"意識の問題"に帰着されると思う。言い換えれば、目標設定のレベルの差である。

目標とする"夢"や"希望"が、高ければ高いほど、大きければ大きいほど、己を絶体絶命の崖っぷちに晒す機会も多い。

けれども、人というものはそんな逆境をバネに成長し、""超一流"へと雄飛するのではないだろうか。

  
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