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Sophia Cradle IncorporatedPresident Blog : Concepts

2005 年 06 月 08 日 : Core concept -20-

サムスン経営を築いた男 李健煕伝」によれば、「2〜3世紀前までは、10万〜20万人が君主と王族を養ったが、今は一人の天才が10万〜20万人を養っているのだ。21世紀は人材競争時代、知的想像力の時代だ」という。

まさしく時代はこのようにシフトしつつあると李健煕氏の発言を確かめるようにして眺めた。日本の学校、会社、役所などでは、それが大きければ大きいほど若き天才が活躍できる場が少ないという現実がある。

企業経営、特にベンチャー経営において大切なのはその組織のトップに照準を合わせることに尽きると謂っても過言ではないだろう。トップグループの後を追うグループもトップが加速して前に進めば、それに連れて自然と前へと進むことになる。

「21世紀は一人の天才が10万〜20万人を養う時代」というサムスングループ会長・李健煕氏の発言は企業を飛躍に導くためのヒントが隠されている。

(つづく)

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2005 年 06 月 05 日 : Core concept -19-

海外からの問い合わせが全体の8割を超える。特に、SophiaFrameworkという製品への海外からの問い合わせが全体の半分を占める。しかしマニュアルの英訳が間に合っていない。英語版があれば間違いなく注文は来る。そんなジレンマを抱えながらも、一歩ずつ前進している実感だけはある。

いま最も力を入れているのは、携帯ソフトを記述するためのプログラミング言語に関して、世界共通のデファクトスタンダードを確立するという一点に絞れる。PCの世界では当たり前であるが、C++というプログラミング言語でシステム開発をしている技術者は多い。だが携帯ソフトの世界ではそれが皆無に近い。

私たちは、コンピューターの小型化へと進むトレンドから、何れ携帯ソフトもC++というプログラミング言語で記述されるであろうと予測し、それを実現する仕事に3年以上の歳月を費やした。長かったがそれもまもなく完成する。何事も最後の仕上げが肝心だ。間近に迫ったゴールに向かって只管完璧さを求めて全力を尽くしている。

この製品への海外からの期待は極めて大きい。宣伝も広告も一切していないのに、問い合わせが引っ切り無しにやってくる。海外のお客さまにも理解できるようにマニュアルの英訳が望まれる。A4用紙に印刷して1000ページを上回るボリュームがある。製品が完成すれば次はマニュアルの翻訳という仕事が待ち構えている。

スクールに通い英語を学ぶ人は多い。なぜ学ぶのか?その理由の一つに、自分の世界観が広がり新たな仕事ができるからといったことがあるかもしれない。コンピューターのプログラミング言語においても同じように、新しい言語によって世界が変貌を遂げることだってあり得る。私たちはそんなところに一つの目標をおいて仕事に励んでいる。

(つづく)

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2005 年 06 月 01 日 : Core concept -18-

生前は全く見向きもされないのに、その人が亡くなってから何十年、何百年の時を経て、彼或いは彼女のアウトプットが世間から高く評価され、その名を歴史に刻む一角の人物は数え切れない。

情報が氾濫するインターネットの時代だからこそ、世の中のトレンドから距離を置いたところにあるものに貴重な価値を見出せる。誰もが知るところの情報は古典のように尽きない深みのあるもの以外は、それが皆に知られた時その価値が消滅する場合が多いように思う。株価などの情報はまさにその典型的な例とも謂える。

確かに流行というものを追うことは大切だ。しかし大概それは最低限知っておくべき常識にすぎないものかもしれない。

世界は狭いように見えて広い。高度情報化社会の中に埋もれている情報の中から、真に価値あるものを見出せるかどうかのセンスが問われる時代にいま差し掛かっている。

所謂、ランキングなるものにリストアップされた情報から他を差別化する独創的なものを創造しようとしても、それは難しい。誰もが見向きもしない埋もれた情報の中にこそ偉大な発明や発見が隠されている。

(つづく)

  

2005 年 05 月 31 日 : Core concept -17-

今は全世界の携帯電話利用者にインターネット経由で自社のソフトウェアを配信すること、その一点に集中し、それを具現化するにはどうすればよいのかという視点から常に行動している。

ベンチャーにしては長い歳月を要したが、ネット配信するソフトウェアはまもなく完成する。チーフソフトウェアアーキテクトによれば、1年後にはほぼパーフェクトの状態に仕上がるということだ。

だから、ハイテクベンチャーとして次のステージに登れるか否かはマーケティング次第であると考えている。出来る限りインターネットを駆使して事業を進めることを目標としているので、マーケティングにもインターネットというものに拘りたい。

エレクトリックコマース(EC)というキーワードをよく聴く。言葉だけならいとも簡単で単純明快なのだが、実際に製品やサービスを販売してその対価であるお金を得るという事業は意外に難しい。

その難しさの原因は、ネット上に溢れるようにして存在する玉石混交の情報の多さにあるような気がする。その他大勢の中から、どうやって自らを磨き秀でることができるか?そのための戦略や戦術が全てと言えるかもしれない。

ものごとを突き詰めて考えれば、戦略や戦術を実際に遂行するのはソフィア・クレイドルに所属するスタッフの能力×才能×熱意にある。それ故、如何にしてソフィア・クレイドルという会社全体のベクトルにあった人材にジョインしてもらえるかが全てと言っても良い。

2005年5月はソフィア・クレイドルの製品やサービスをインターネットを介して、最適なマーケティングを具現化してくれそうなプロフェッショナルな人材の発掘に全精力を傾けていた。

その結果、プロフェッショナルなデザイナー、コピーライター、マーケッターにソフィア・クレイドルという組織にジョインしてもらう願いが叶った。

ここ数ヶ月で、ソフィア・クレイドルのホームページはインターネットマーケティングという観点から長足の進歩を遂げるものと思う。とにかく頑張って会社のビジョンを着実に具体化し、かたちあるものにしてゆきたい。

(つづく)

  

2005 年 05 月 29 日 : Core concept -16-

例えば野球の場合であれば、プロのピッチャーはボールが辿り着くキャッチャーのミットの中心を凝視めて投球する。

ビジネスの場合も同じで最終着地点を具体的にイメージしそれに向かって行動すれば、知らず知らずのうちにその方向に向かって近づいている事実に気付くだろう。

ソフィア・クレイドルの携帯電話向けソフトウェア事業の最終着地点は、全世界の携帯電話利用者にネット経由で自社ソフトウェアを自社のサーバーからダイレクトに配信するビジネスを具現化することである。

会社全体としての首尾一貫したビジョンは、ソフィア・クレイドルに所属するスタッフの尊く貴重な才能や能力、熱意によって創作される製品やサービスが、社会に受け入れられることによって永続して発展を遂げることである。

企業、特にベンチャーと呼ばれるような組織では、スタッフが自分たちの組織の方向をよく理解して、現在の自分の行動によってその着地点に向かって進んでいるかどうか反省できるスタイルが望まれる。

(つづく)

  

2005 年 05 月 21 日 : Core concept -15-

人間が動物と比較して一線を画している点は言葉を扱える点にあると謂える。太古の昔、言葉の発明により文明が生まれ、文明によって国家は栄え、人々の生活も豊かになっていった。あまりにも当たり前すぎて、無意識にうちに言葉というものを生活に取り入れている私たちであるが、その威力は偉大である。ブログにしても、謂いたいことをどのような言葉を選択し、どのような文体にするか、その並べ方で読者に与えるインパクトは大きく異なってくる。

言葉、即ち言語というものはコミュニケーションにおける基本中の基本で、コミュニケーションのツールとしては最も大事にすべきものであろう。同じように、ソフトウェアにもそれを記述する言葉、即ちプログラミング言語が存在する。古代の国家が使用する言葉の優劣で繁栄するか否かが決められたように、ソフトウェア業界においても、どのようなプログラミング言語を使ってプログラムを作るかで競争力が大きく異なってくる。

携帯電話向けソフトウェアの世界は、30年くらい前のパソコンがマイコンと呼ばれていた頃の状況に酷似しているように思える。機能性に優れた、品質の良いプログラムを早く簡単に作るためのプログラミング言語が無きに等しい。30年前、マイクロソフトはBasicという簡単にプログラムを作成する言語をマイコンの世界に導入することで飛躍の切っ掛けを掴んだ。

コンピューターの歴史を振り返れば簡単に分かることなのだが、飛躍するソフトウェア開発ベンチャーは、先ずプログラミング言語の周辺の事業からスタートしているのが大半だ。私たちは過去のこのようなトレンドから携帯電話のソフトウェアを容易に迅速に開発するためのプログラミング言語環境に貢献する事業からスタートするのがベストではないかと考えた。

2002年がスタートした頃は、ゲームが中心ではあったがNTTドコモの携帯Javaであるiアプリもようやく脚光を浴び、携帯Javaアプリ開発のマーケットは活況を呈していた。Javaというプログラミング言語に関わるシステム的なインフラ以前に、そういった土台が無くとも早く携帯Javaアプリが欲しいという最終利用者のニーズは極めて高かった。

それ故に、携帯電話向けアプリケーション開発会社は携帯Javaアプリを作れば作るほど儲かるような状況にあった。ソフトウェア技術者をたくさん雇い、たくさんの携帯Javaアプリを作れば作るほど儲かるのような状況が今でも続いている。

そんな事情もあって、直ぐにはお金に結びつかない携帯Javaを圧縮するツールであるとか、いまや全てのKDDIの携帯電話に搭載されているBREWというシステム向けのC++ライブラリを研究開発し製品化し、そして販売までしているソフトウェア開発会社は私たち以外は皆無である。3年以上の時を経て、未だに私たちの競合会社は存在しない。競合が存在しないということは、逆の意味ではマーケティングでは苦戦することを意味するのであるが、そんな逆境にあるからこそマーケティング力も鍛えられるというものである。

何ごとも急がば回れ。かつてパソコンがマイコンと呼ばれていた時代のソフトウェア開発ベンチャーが辿った王道に、私たちはビジネスチャンスを見出していった。

(つづく)

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2005 年 05 月 19 日 : Core concept -14-

昨日、あの幻のピアニストの名の彼がセルビア・モンテネグロから京都にやって来た。18時間のフライトだったそうだ。遠路の旅の疲れを癒すため、実際に初対面するのは明日なのだけども、それが待ち遠しい。

世界中で使用可能の携帯電話向けソフトウェアを創っているせいか、いつしかソフィア・クレイドルでは広く海外から人材を受け入れるようになった。そのいつしかというのは、アイセック同志社大学委員会さんというNPOに所属するNさんが、たまたまソフィア・クレイドルという会社に興味を持って来社されたのが切っ掛けだった。

会社に所属するスタッフ全員が世界の桧舞台で活躍する姿を夢見て創業したので、ホームページも日本語だけでなく、英語のページも頑張って制作した。その甲斐あって、アイセック同志社大学委員会さんが海外の学生さんにソフィア・クレイドルというベンチャーのことを広報してもらうと、全く予想していなかったのだが世界中からたくさんの希望者があって驚いた。

誰も彼もが得がたい優秀な人材だったので、その中で一人を選考するプロセスは難航を極めた。ルーマニアから来日し、いまはネット経由でソフィア・クレイドルに関わってくれているM君はその成果がテレビで放映されるくらい素晴らしい仕事をしてくれた。早ければ秋には再び京都に戻り、ソフィア・クレイドルにジョインしてくれる予定だ。

セルビアからの彼(名前はV君)も、専門はコンピューターサイエンスなのだがネット経由で得意の英語力を活かして、既にある仕事に協力してくれている。

日本と比較すれば、海外にはベンチャーのような環境に敢えて自分の身を置き、鍛えたいと考える人が多いように思う。日本ではそんな人材が得がたい存在になりつつある。ソフィア・クレイドルという会社のビジョンを実現する上で、共に働く人材を日本人だけに限る必然性はなく、世界中から募ることが究極の仕事を成し遂げるための条件に思えるようにもなってきた。

以前の日記でも紹介したように、生物の世界において見出せるハイブリッド・パワーの力は偉大だ。異文化故に摩擦も生じるかもしれない。しかしそれを乗り越えうまく融合することができれば、お互いの優れた点を更に発展的に伸ばすこともできる。実はこれまでに存在しなかった画期的なモノを発明したり、発見する無限の可能性がそこに秘められている。

丁度いまから3年前に、ソフィア・クレイドルの門を叩いてくれた、アイセック同志社大学委員会のNさんには感謝の気持ちで一杯である。

  
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