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2006 年 02 月 21 日 : 眠れる価値

パソコン、ソフト、机、椅子、本 … 会社にあるほとんどのものをネットから調達している。

わざわざ店に足を運ぶことなく、必要なものが翌日には届いているという便利さである。

それによって人と人とのコミュニケーションが無くなるのは寂しいことかもしれないけれど、より有効に時間を使えるチャンスを得ているのも事実なのだ。

人海戦術の営業スタイルとは全く異なる営業スタイルというものが現れつつあるように思う。

読みたい本を探しに書店に出かけたくとも最近は忙しさのあまり出かけられないのだけれど、アマゾンで事足りる便利な時代になった。

暫くの間、この傾向は勢いを増すことはあっても衰えることはないように思える。

なんとなく時代はこんな方向に走っているようだ。

だからネットが社会の情報インフラとなった昨今、このパワーの駆使が重要なポイントになってくるだろう。

皆が使っているパソコンにしてもネットにしても、タイムマシンがあるとして、20 〜 30 年前の世界へと時代を遡ることができるのならば、それらは現在販売されている価格よりもいくつかの桁が付くくらいに価値あるものだろう。

意外にも PC に秘められたパワーがまだ眠ったまま使われていない現実がそこに見出せると思う。

20 〜 30 年前の世界では、そんなコンピューターが数千万円、数億円で売買され、実際にそれだけの価値ある仕事をしてきたから、今日のコンピューターも存在するわけである。

今ではただ同然に思えるような PC も、使いようによっては数億円、数十億円 … というように無限の価値を生み出す潜在能力を秘めているのである。

どうすればその潜在能力を引き出せるかが問題であるが、先ず、そんな可能性があるという事実を信じることから全ては始まると思う。

ほとんどの人は単なる 10 万円程度の PC という認識しか持っていないのではないだろうか。しかしそれが 1 億円するとすれば、それを駆使して無制限に注文が入ってくるようなシステムの構築に精を出すにちがいない。

ビジネスチャンスとはそういった発想から生まれると思っている。

  

2006 年 02 月 20 日 : 海外ストラテジー

現在、もっとも関心があるのは自社製品のインターネットを介した海外への輸出である。

ワールドワイドなマーケットを対象として、マーケティングから出荷まで全て全自動なシステムを構築しようとしている。

携帯電話のソフトビジネスのマーケットポテンシャルは日本を 1 とすれば海外は 15 〜 20 であり、いまもなお拡大中である。

しかもこの分野は日本が世界で最も進んでいると言えるだろう。

今年からは地上デジタル放送が観れたり、財布代わりにもなる携帯電話が爆発的に国内マーケットでひろがる気配が感じられる。

数年後の世界においてはごく普通の風景が、日本では早くも人々の生活シーンに溶け込んでくるという、我々のビジネスにとっても貴重な一年であり将来の発展への発端かもしれない。

少人数で始めるビジネスがベンチャーであるだけに、スケールの大きさを狙うには、小さなものでも果てしなくひろがる世界へ展開することだと考えて、いまのベンチャーを創業した。

商売の基本は、お客様に価格を遥かに上回る価値を提供した上で自らも損をしないということではないかと思っている。

それだけに、国内マーケットでは採算をとって海外マーケットを展望するというのが確実に成功するための秘訣だと思ってきた。

海外向けの製品を完成させて半年以上経過する。日本法人のある海外企業への販売はいくつかあったが、今月、ようやく純粋に海外のお客様へインターネット経由で販売できる見通しである。

日本が圧倒的に進んでいる携帯電話業界の事情から、同種のソフトを販売している会社は世界広しといえどもほとんど存在しない。

ソフトビジネスで最も重要なのは導入実績であり、それがあるというのは距離的なデメリットを補え、トライアルバージョンを試してみると海外のお客様も一瞬のうちに分かる。

いまは受注から出荷までに手作業が介在する状況ではあるが、今年から来年にかけて全てオートマティックにする予定である。商品を販売して流通させるシステムは無人ということだ。

いまのビジネスモデルは、ソフトのライセンシングによるものの構成が 100 %である。それ故に、ビジネスの運営に関わる経費の 80 %以上を未来に収益を生む研究開発事業に投資できる。

全体的な規模は小さくとも事業のほとんどは研究開発なのだ。

国内のマーケットも拡大中だが、海外への販売が増えるにつれて研究開発投資の規模も膨らんでゆくと思う。

肝心なポイントは如何にしてヒット率を高めるかだと思う。

経営資源が限られるときは、心をこめた創意工夫をしたり、踏み込んだ洞察力によって売れる商品が生まれる確率が高いと思う。

しかし、金銭的な余裕が生まれても、そんな努力を継続させることができるかどうかが、弛まなくヒット商品を世に送り出し続ける分かれ目となるのではないだろうか。

  

2006 年 02 月 20 日 : 講演会@京大会館

最近、仕事が忙しくて日記を更新できない日々が続いています。

春になれば落ち着く見通しなので、ペースは遅いかもしれませんが、たまには日記など書いて情報発信を心掛けたいところです。

今日は来月 3 日に京都(百万遍)にて開催される講演会のご案内をします。(詳細情報

私も一年振りにお話しをさせていただく機会を得ましたので、少しでもお役に立てるような会になればと願っています。

これから、起業しようとしたり、就職しようとされる方々を対象とした講演会です。

常々思うのは、起業や就職に関して、いろんなメディアを通じて情報が氾濫するのに、意外と肝心な話というのは表に出てこないのではないでしょうか。

株式投資で儲けている人は、ある会社の株価が真の価値を下回っている時にその会社の株式を買い、逆に、株価がその会社の価値を上回った時にその会社の株式を売っているはずです。

要するに株価が下降する局面で買い、上昇する局面で売っているということです。

大抵の人は当たり前のようにこの事実を分かっていながらも、行動に移すことができません。

ベンチャーに限らず、あらゆることに普遍的に応用できる原理原則でありながら、実際に実践できている人は少ないのが現実です。

私たちは、子供の頃から周囲や世の中に合わせて生きるのが良いというような教育を受けてきたと思うのですが、その習慣が自分の人生の正しい選択を妨げているような気がしてなりません。

世間で言われている常識とはまったく逆の立場で行動することによって、初めてこれまで見えなかった道が目の前に現れたりするものです。

非常識な行動パターンというのは少数であるが故に、なかなか表に出てこないだけで、実際のところ、多くの成功というものは誰もが当たり前と思わない習慣から生まれるとも思えます。

起業というのは、社会に役立つ商品やサービスをアウトプットし、人々に選ばれ、無から有の収益を生み出すシステムを構築するプロセスであると考えています。

一旦完成してしまうと、慣性の法則で後は何もしなくとも、商品やサービスが人々に選ばれてお金が入ってるという良き循環が生まれます。

しかしながら、未完成である限り、サイクルの最終プロセスであるお金が入ってくることは決してありません。

最終的に未来への投資となるお金が入り、そのお金によって拡大再生産をするためのポイントは何処にあるのでしょうか?

肝心なポイントは人々から選ばれるということです。

それでは、人々は何故それを選んでくれるのかが、重要なヒントと言えるようにも思えます。

何か一味違うもの、独創的なものに、多くの人は興味や関心を惹かれるのではないでしょうか。

そういったものが生まれる背景には、非常識な発想があるというのが私の首尾一貫したポリシーです。

講演会では、ソフィア・クレイドルという100%ソフトウェアライセンスビジネスであるベンチャーで、如何にしてそれを実践しているかというお話をしたいと考えております。

ご興味のある方は、一番最後の行にあります「詳細情報」をご覧ください。

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日時 平成18年3月3日(金) 
講演会 18時〜19時半 参加費 一般 2000円 学生 1000円
会場 京大会館 211号室
交流会 19時45分〜21時ごろまで 3000円〜4000円(実費徴収、学割あり)
会場 「カンフォーラ」京都大学正門入って左側

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テーマ「携帯、コンテンツ、ゲーム業界への技術者・研究者のキャリアを考える」
・学生ベンチャーをやるという事とは?
・研究センターの運営とは?
・大学生の参加するモチベーションとは?
・学生が面白い、キャリアプランとは?
・大学で学んだことを、どうやってキャリアに生かしていくのか?

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詳細情報

  

2006 年 01 月 25 日 : スイング

野球のバットをスイングするだけならば、それは容易い。

けれども、大リーグで活躍しているイチロー選手や松井秀喜選手のようなスイングは類稀な存在であり、物真似すら叶わない。

ローマは一日にしてならず。

超一流といわれる天才スラッガーのバッティングフォームも生まれながらのものではない。

長年の研鑽と努力の賜物に違いない。

バットをスイングするという単純な動作故に、大抵の人にとって等閑になり勝ちな何かがきっと超一流のスラッガーには分るのだろう。

それと同じようなことは日常の仕事の局面でも数多くあると思う。

例えば、お客様へのメール一つとってみても、プロフェッショナルなスラッガーがバット一振りに架けるのと同じような行動が採れるはずである。

メールの場合、今更に思うのは言葉の楽しさ偉大さである。

同じ言葉なのに、言葉は置かれるシーンによって全く違う意味を持ちうる。

だからこそ、最新の注意を払ってメールに刻まれる文字の並び、組み合わせ、音にしてみた時のリズムなど、短い文面のメールでも数え切れないほどきり口が有るものだ。

メール一本にしても、常により良い内容にしようとすると、さまざまな発想やアイデアが思い浮かんでくる。

そんな創意工夫の積み重ねが偉大な結果に繋がるような気がする。

  

2006 年 01 月 22 日 : Try

はっきりとカタチになって見えるものは確かに安心できる。

でも僕たちの前にカタチとなって現われている存在は有限なものに過ぎない。

それ故に、そんなものだけを目標にして追いかけていれば、時間の問題で有限な世界の上限の壁に跳ね返されてしまう。

それは記録に残っている何千年もの歴史が証明している自明の理なのである。

だからベンチャーの起業では、売上とか利益とか時価総額など、上限のある世界ではなくて果てしなくひろがる世界をイメージして、事業を展開することが何よりも優先されるだろう。

ベンチャーの存在意義は、新しい価値を創造するところにあると信じている。

数値として表現できないほど、無限の価値を持つものを創造する。そして未来にわたって世界の人びとに、それを伝えることができたなら、そのベンチャーは真に成功したといえるのではないだろうか。

それは創業して 5 年以内に株式上場するという目標よりも、遥かに高い志だと思う。

僕たちは地球という有限な空間の存在でしかないけれど、時間の軸は無限に伸びている。

無限に伸びる、自己を超越した遥か彼方にある世界において、自分の創造するいまはインビジブルな新しい価値を、どう位置づけてゆくかが大事なことなのだ。

  

2006 年 01 月 15 日 : エコロジカルな発想

エコロジーがトレンドの 21 世紀。

そんな時代だからこそ、大切な発想は小さいけれど驚くほど速いというソフトウェアの実現である。

ポケットに入れて持ち運びできる、携帯端末向けソフトウェアのインフラに関する研究開発。

これがいま最も力を入れて営んでいる事業。

携帯端末に組込まれたハードウェア資源は、パソコンと比べれば桁違いに制約条件が厳しい。

けれども、そんなにも厳しい世界だからこそ、かえってある意味でオーソドックスながらも新しい発見がある。

それは何かといえば、パソコンも携帯端末も、ジョン・フォン・ノイマンという人物が発明したコンピューターの基本原理に従って動いているという事実である。

ソフィア・クレイドルで研究開発しているソフトウェア技術は、パソコンにも適用できる代物なのだ。

近い将来、ソフィア・クレイドルのソフトウェア技術を使えば、旧式パソコンでも最新式のパソコンと同じ速度で利用できる日がやって来るだろう。

ハードウェアの分野では、我先にと皆が競うようにして省スペースや高速化に関する研究に熱心に励んでいる。

しかしソフトウェアの分野では、如何にして小さく速くそして美しくプログラミングすれば良いかと徹底的に追究する者はほとんどいない。

事実上競争という概念が無いに等しい。

自ずと世界 No.1 なのだ。

ベンチャービジネスのチャンスはそんなところに潜んでいるのではないだろうか。

  

2006 年 01 月 14 日 : 逆光に輝くもの

逆光による撮影では被写体は黒ずんでよく見えない。だから通常は逆光を避けて撮影する。

ネットで調べると、逆光の中にある被写体をうまく撮影するテクニックもあるらしい。

広葉樹の葉を逆光で撮ると、透き通るような緑の美しい葉が撮れたりもするという。

ベンチャー経営もなんとなくそれに似ているなと思った。

世界広しといえども、ソフィア・クレイドルと同じ事業を営んでいる企業は見当たらない。

敢えて逆光が射すような事業を選択したのだから、当然といえば当然なのではあるけれど・・・。

たとえるなら、これはある種の不治の病の治療法を探究している医師の姿に近いかもしれない。

仮に治療法が発見された時、その難病に苦しんでいる世界の人々の喜びは如何ほどか想像に難くない。

そんな風に、僕たちの事業が世界の人びとに受け入れられるのは想像するだけでも愉快なことである。

  
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